ベトナム紀行 その2

ハノイ2日目。昨夜のヴィーガン料理はニャン先生ハイさんには不評で、昨夜ばたばたと移動したホテルには朝食がついていないので、迎えにきてくれたニャン先生たちと4人でフォーの店に行った。牛肉のフォーのみ。町の食堂といった感じで入店しやすく食べやすい。

静岡の会社に就労して3年間。4年目を迎えたところで貴さん(クイ君)はベトナムに帰国することになった。8月半ばのお盆には婚約者が待つハノイに帰る。貴さんのお父さんはハノイの送り出し機関で働いている。前回のハノイ訪問の際、地元がシルク産業で有名な所なのでとシルクのスカーフを頂いた。この送り出し機関の社長さんが会いたいということで訪問。こちらでの話もベトナムと日本の今後を考えるうえでとても貴重な情報収集の場になった。なにしろベトナム側は動きが速い。一方で若者の就労の機会が案外ないのだなあという印象を持つ。シルク産業で有名な所はヴァンフック村という。多分1日中いても全部は見切れないくらいたくさんのシルク製品販売店が並んでいる。間にシルク織物の工房や、繊維の染色所もあって見学場所としても楽しめる。が、なにしろハイさん太陽さんという男性2名を従えてのこと。あまり買い物ばかりしているわけにはいかない。といいつつお土産にシルクのスカーフを楽しく選んで買った。

ハノイは古い町だ。いろいろな古さが面白いくらいに混在している。若者にとってはもっともっと新しい、整備された便利な町の方がいいのだろうけれど、私はこのハノイの古くて混在している雰囲気がとてもよいように思える。一方でなにしろ若者がすごく多い国なので、やはり動きは精神的にも物理的にも速いなあと思う。お昼ご飯は生春巻き、揚げフォー、蒸フォー、汁なしフォー。という変わり種のお店。ヨーロッパ人のグループが器用に箸を使って麺や春巻きを食べていた。ベトナム人はこういうちょっとした屋台料理が好きだ。これが美味しいし、彼らなりの処世術というか上手に勧めてくれる。米粉ばっかりになってしまうけれど。

午後から訪問した学校はHAVICO。これは純然たる日本語学校。校長先生は女性。着くといきなり、これから30人ほどの生徒と交流会イベントをするので参加してほしい。さらに生徒たちに日本のこといろいろ話をしてほしいと言われた。願ってもないこと。私は生徒との交流会が好きだ。ので二つ返事で引き受けた。

この時に受けた印象は強烈なものだった。2005年生まれの現役高校生の女子が司会役を堂々とこなす。いや日本人でも高校生はこのくらいのことできますよ、といわれるかもしれない。でもあいにく、私は日本の高校生の実態をほとんど知らない。ただただびっくり。HAVICOの熱気に飲み込まれていた。そして、これからのベトナムと日本、まだまだ捨てたもんじゃないぞと思った。

今日の夕食の場所はサパ料理の店。タム先生も合流。さらにタム先生の上司である日本人も合流。料理店の近くの果物やで季節の果物を買った。ライチ―、竜眼、チョンチョン(?)。ホテルに持って帰って3人で食べようね。サパ料理は野趣豊かで面白い料理だった。料理屋として小屋もすごく面白いし、外のバイクの爆音ががんがん聞こえてくる中での食事だ。タムさん以外の人と日本語で話せるなんて、とてもうれしい!と日本人も大喜びの夕食会になった。

 

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