三笠塾講師ニャン先生の結婚式

ニャン先生の清楚な花嫁姿をご覧あれ……

三笠塾には本塾の生徒にとってはレジェンドとでもいうべき卒業生が何人かいる。まだ設立から4年ほどだから、レジェンドなどといったら本人に怒られそうだが、彼ら彼女らはその言葉が相応しい。三笠塾は陽子先生とレジェンドたちが日本語を勉強してきた、まさに歴史的な場所なのだから。

そのレジェンドの代表ともいえるニャン先生が、昨年12月31日に結婚した。彼女の家族が住んでいるハノイのドンアイン県という場所で。

ニャン先生の清楚な花嫁姿をご覧あれ……

ニャンさんの話からベトナム人の結婚式のことをちょっと説明する。

場所はハノイの北部。ベトナム全体からいうと真面目で伝統的なことを重んじる地域である。結婚する場合、経済的な責務と実権を握るのは男性側。結婚すると女性は男性の一家が住む住居に同居する。子供が生まれると男性の姓を名乗り(母親と子供は姓が違う)男性の母親と父親が子供を育てる。若い両親は夫婦で出稼ぎにでたり、周辺で働いたり、子供を祖父母に預けて一家で働く。……最近は少し変化してきているらしいが。

そして結婚式の日取りは風水で決める。ベトナムは中国や韓国と同様、ルナカレンダーで年間の暦を決める。2020年のテット(旧正月)は1月25日。旧正月は満月ではなく新月の日である。この日、お月様は地上に降りてきている。テットで新年になるので、その前に結婚式をするか後にするかというのは、彼らにとってはとても重要なことだそうだ。もし旧年中に結婚式をしたいと思ったら1月25日より前にしなくてはならない。これははっきり確認したわけではないが、結婚式は新月が一番相応しいと思われる。そうすると12月31日がその日に当たる。

ニャン先生の結婚式は大学の休みの日程などと調整して12月がいいだろうということになった。そうすると一番いい日は12月31日。「先生、絶対出席してくださいね!」と言われたときは正直すごく困った。日本人の大人で家庭を持っている陽子先生は、12月31日にベトナムで結婚式に出席することは難しい、いや、無理だと思った。ニャン先生はくいさがる。12月29日は婚約式。12月30日はニャンの家の結婚式、12月31日が向こうの家での正式な結婚式。3回やるからどれかひとつに出席してください。でもやっぱり無理だと思った。申し訳ないけど、結婚式には行けない。日本でずっとお祈りしているから、幸せな花嫁にになってねと言い、これでまたひとつの時代が終わるねと言い、その日はちょっとナーバスになって、二人で泣いた。

結婚式に参列した三笠塾の面々-新婦を囲んで-

結局結婚式へは、行事、まい、もえか、しょうたの4人の日本人と、グエン、ルアン、クイ、モ、チャンの5人のベトナム人が参列し、結婚式で新郎新婦を祝福した。若い人たちの盛大な結婚式、その中に三笠塾の生徒が参列した。

ベトナムでは葬式も結婚式もすごくたくさんのお客を呼ぶ。300人とか500人とかは当たり前。今回は300人~1000人のお客さんが新郎新婦を祝福したそうだ。そして、ハネムーンの帰りに新郎新婦はホーチミンシティに寄って、ホーチミンシティの三笠塾生、OB,OGとも懇親会をした。その写真を私は最も幸せな人間として眺めている。JLPTのN1合格者が2名。N2合格者が3名。実習生を終了して故郷に錦を飾った青年が3人。これがみんな三笠塾の縁だと思うと、うれしさでいっぱいになった。

ハノイで三笠塾のレジェンドたちとも再会(右奥にニャンさんが隠れてます)

ニャン先生、よかったね。幸せな、幸せな、花嫁さんですね!

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