12月23日はアップルの神様の日

お皿に盛られたベトナムのフルーツ

今日は満月。一昨日の夜、ほとんどまん丸になった月を見上げながらタム先生が言った。”先生、アップルの神様って知ってる?ベトナム人ならみんな知ってるけど。”私は半分しかベトナム人じゃないので、知らない、と言った。一緒にいたるみさんがけらけら笑いながら、アップルの神様は日本語だとリンゴだよ、という。そうだね。アップルはリンゴだね。また二人でけらけら笑う。アップルの神様は旧暦の大晦日近く12月23日に家の中の状態を天に報告しに行く神様なんだよ。12月23日ということは?今年は2月1日がテットだから1月24日だね。そして二人はまたけらけらと笑う。ふーん。狐につままれたような顔をした私の前をハクビシンの夫婦が通り過ぎて行った。(これは嘘)

講読の勉強会の最後に生徒たちにこのアップルの神様の話をすると、また全員が妙に楽しそうにけらけら笑う。”あなたたちはもしかして、陽子先生にうそを教える。陽子先生は知ったかぶりして日本人にアップルの神様の話をする。そうするとみんな信じてまた別の人に話す。そういうことかな?

お魚の鯛さんが、うーん。キッチンの神様ですね。と言う。なるほど、台所、竈の神様というのは日本にもある。大体一家の家事担当者(お母さんですネ大抵は)と結びついて、食や住、そしてトイレなどが守備範囲。あーそれなら納得がいく。ベトナムもある意味母系社会。お母さんの存在は大きい。

と私は勝手に納得しているが、この話は生徒たちへの宿題にしてあるので、次回、もしこのことを忘れなかった生徒が説明してくれたら、ここに報告しようと思う。それまでは、12月23日はアップルの神様の日。神様はタムさんの家のお母さんは掃除も洗濯も炊事もみーんな上手ですよ、と天に報告するだろう。

ちなみにテットは新月に祝う。調度半月後、月はその姿を隠す。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です