昔の言葉、というのを割とよく覚えている。昔の人は経験値からいろいろなことを教えてくれた。そんな風に両親(特に父親)からくどいくらいに言われていたので、こういう言葉は大切にしている。
桃栗3年柿8年とは、そのものずばり、桃栗は3年経つと実がなって食べられるようになる。柿はもっと時間がかかる。8年経たないと実がならず、なっても食べられない。
単純な言葉だけれど、そして実は現代社会にはほとんど意味をなさないのだけれど、やっぱり昔の人はよくわかっていたと思う。一つは、歴史。重なっていかないとできないものやことが、人の社会にはすごく多いということ。便利、すぐその場で、が当たり前の現代で、柿は木を植えたら8年経たないと実が食べられない。でも植えないと実がならないから、当たり前だけれど、食べられない。でも、現代のように、すぐにものが手に入る時代に、8年経たないとという言葉は正直うざったい。うるさーい!と言ってしまいそう。そんなことないですよ。私は待ちますよ。みなさん、そうおっしゃいますが、そうやって、柿の木植えて8年待って食べた人を私は知らない。
なんでも手軽、と同時にすごく長生きになった。すぐ手に入るのに、手に入れちゃってからの時間はやたら長い。そこで、もう一度思い出したいですね。桃栗3年柿8年。ものが手に入るには、それなりの時間と手間が(本来は)かかるのもなんですよ!と。