ゆかりさんとピンクのバラ

10月17日、Wien-adel neu コンサートをアコスタジオで開催。緊急事態宣言も明けて、多少人の動きも活発になってきた、と期待をした演奏会だったが、あにはからんや。原宿の街も寂しく、私たちの仲間の参加もいまいちだった。その分、私自身はいつもは多少遠慮気味な時間配分を思い切って使い、久々の演奏を楽しんだ。そうです、お客様に楽しんでいただくなんて、思っていません。

このことはずっと、いつも、考えていること。亡くなった私たちの恩師は、今自分が弾いている曲は世界一自分が上手(右に出るものがいない)と思いなさい、といつも生徒に仰せでした。私は素直な生徒でしたが、どうもこの言葉を素直には受け止められない。練習もまあまあだし、第一美しいといえるんだろうか?これはピアノを弾いている私のおおいなる悩みでした。

10月17日は一年遅れのショパンコンクールの中日。ショパンの命日。前日まで火花を散らしていた参加者もこの日はミサに与り、ショパンの冥福を祈り、この素晴らしい楽曲をこの世に送り出してくれたことに感謝する。

そのつかの間、私はコンクール参加者たちの演奏をユーチューブで眺めて、そうだ!そうなんだ。遠慮することはない。世界一!と自分がいいと思う演奏を心行くまですればいいんだ!と、一瞬にして悩み解消。

そんな私に、ゆかりさんはピンクの大輪のばらの花を贈ってくれました。”私はこういうところは初めてです。小さなお花でごめんなさい。”

ゆかりさん、ありがとう。

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