7月5日。JLPTが中止になってしまった代替として実施を決めた三笠塾オンライン試験。この度、成績の集計も終わり、合格者のための合格証書も発行。ホームページでのお知らせもできた。試験についてちょっと振り返ってみたい。
広く参加者を募集した試験だったがご多分にもれず、なかなか参加者は集まらず、やきもき。
実際に試験を始めてみると、ハイフォンの日本語学校で教えているカンさんの生徒さんが12人増え、結構な人数になった。問題はSkypeで配布。回答は各自解答用紙を用意してもらい、写真にとって返送。それを三笠塾講師が採点した。
試験そのものにも三笠塾講師が多数参加協力してくれて、私は三笠塾の集合体としての力を感じ、とてもありがたいことだと思った。三笠塾が試験をする能力を持てば、広くいろいろな人に参加してもらえる。オンラインであれば、居住地はどこでもかまわないのだから、本当にたくさんの人に参加してもらえる。たくさんの人に参加してもらえれば、たくさんの成績が集まる。総体での日本語能力が計れる格好の場になるわけだ。そのためには、後方支援、協力者の存在がかかせない。今回はそのことを今更のように感じた。
ちょっと残念だったのは解答用紙の回収があまりうまくいかず、受験しただけで満足してしまうN3N4の受験生がたくさんいたこと。結果として、解答用紙の集まり具合は実際の受験者に比べてよくなかった。次回はこのあたりが課題になる。
忘れていたことがある。彼らは試験を受けたら合格と思っている。自信がない子もいるが、総体でみると、みんな変な自信を持っている。「日本語の勉強どうですか?」と聞くと、学校行ってるからすごくよくできるよ。という返事が返ってくる。進学はできるの?というと、試験受けました。明日発表です。じゃあ落ちるかもしれないね?というと、不思議そうな顔をする。落ちるなら受けないよ!受かるから受ける、のだそうだ。この感覚。なかなか日本社会ではなじまないですね。結果、彼らに試験でよい成績をとるために勉強しろ!はあまり意味がない。彼らの親は周囲に自慢するために子供の成績が良いということはとても大事だ。だからわいろを贈って成績に色をつけてもらうこともいとわない。けれど、成績の良し悪しで就職は決まらないし、自慢するためだけに子供の成績をよくしようと勉強させる努力は、親子ともにやらないのがベトナム流?なのだと思う。
喜悲こもごもの試験も終わり、採点も終わり、合格証もできた。本当なら、この後は表彰式なのだが、武漢ウイルスの脅威はまだまだ収まらない。合格証書は各人や彼らが所属する会社に送る、合格証書を持った写真を送ってもらい、このHPにアップする予定である。
次回は12月6日にJLPTが予定されている。これが中止にならないことを祈るばかりだが、中止になったら、今度はもっと立派な三笠塾オンライン試験を実施する。
JLPTが実施されたら、1.三笠塾で勉強していること。2.三笠塾で受験申込をすること。3.合格点に達していること。を条件に成績優秀者は表彰し、ご褒美をだす予定である。
今回は成績優秀者2名(N1とN3)と、合格者で日本在住者2名(N1)には賞品をだします。成績優秀者がベトナム在住の場合どうするか、それを考えるのが陽子先生の役目。すごく悩む、でも楽しい悩みになりそう。