第3回三笠塾スピーチコンテスト

コンテストのフィナーレ 即席「三笠ダンサーズ」によるベトナム風ダンス!?

三笠塾スピーチコンテストも3回目を数える。年1回の開催で時期は例年12月、したがって3年目を迎えることになる。何でも3年目となると、いやが上にも期待は高まる。

今回は年末帰国者がいるため、帰国ファーストで早めの開催を考えていた。昨年は12月23日だから2週間ほど早い8日に計画していた。ところが、実習生のうち何人かが社員旅行とぶつかるため参加できませんといってきたので、次週の15日に繰り延べした。参加者は17名、講師のまい先生がハッパをかけながら実習生の後押しをしてくれてこの人数となった。
一方、審査員は昨年と同様23日辺りと考えている人が多かったので、日を早めたことで参加者はちょっと少ない。そこで急遽、ニャン先生、タム先生他、講師の先生も審査員に加わってもらっての開催となった。今回は室内工業さん、ひで先生の全面協力で、豪華景品を用意することができた。ありがとうございます。いつもながらに、こういうことは一人じゃできないことをひしと実感、三笠塾はみなさんの力の集合体だと心から感謝している。

審査員も参加者もリラックスムード漂う3年目を迎えたスピーチコンテスト

スピーチコンテストの状況については別にレポートすることにして、今回はこのコンテストにまつわる周辺のことを書いておきたい。

まだ暑さ真っ盛りの8月末にスピーチコンテストの募集を始めた。「今回のテーマは何ですか?」と聞かれて、私の考えを言った。「キャッチコピーにしましょう!」

物事を前向きにとらえて、自分でも他人でも商品でも場所でも好きなお題を決めて、それを売り込んでみようではないか。売り込むからには、受け手によい印象を与えるキャッチコピーを考える必要がある。
“京都に行こう”でも、“コカ・コーラを飲もう”でも、“私は美人”でも、そこはなんでもオーケー。そしてスピーチの中でみなさんがそこに行きたくなる、その商品を買いたくなる、私と友達になりたくなる、というような内容を話してもらいたい、というのが今回のテーマだった。
募集開始から、極端に言えばコンテストの前日まで、このテーマについて何度も説明してきた。しかし、テーマの概念が根本的なところで理解されなかったように思う。
その理由の一つは、日本語とベトナム語では慣用的表現の意味合いがかなり異なっていることにあるのか?

ニャン先生が日本語をベトナム語に通訳する際、結構難しいのが『頑張ってください!』なんですよね、と言う。日本人は当たり前のようにこの激励の言葉を口にするけれど、これに対応するベトナム語はない。“頑張ってください”は、相手に無理を強いる“一生懸命やってね!”というように、お尻を押す感じになるそうだ。ベトナム語では激励のときにこういう言い方はしない。あえて言えば『良い運が来ますように』、本人の懸命さや努力とは関係なく上手くいくときは上手くいく、そういう感じなんですね。

“キャッチコピー”というテーマも、ベトナム人にとってはわかりにくかったようだ。実は、キャッチコピーというのは和製英語だそうだで、商品の宣伝文句のような意味では英語でアドヴァタイジングスローガンとかいうそうだ。つまりスローガンに近いニュアンスなのだ。日本語の意味合いとしてはヘッドラインとかタイトルとかといった言葉にも近いものがあり、「スローガンですね?」と言われて、「ああそうですね」と応えはしたものの、やっぱりちょっと違うのかな?

3回目の出場者はすっかり場慣れして、明らかに日本語もスピーチ内容も上手に高度になった。とてもじゃないけど聞けない、何をいっているのかわからない、というコンテスタントはひとりもいなかった。
まい先生が皆の見本にと、トップバッターとしてベトナム語でスピーチした。まい先生のスピーチも別途、紹介したいと思っている。
そして、優勝者は“質素”というキャッチコピーを掲げて自分のことをスピーチした女子生徒だった。彼女は昨年三笠塾にきて、この一年半の進歩は目を見張るものがあった。その一方で、自信家の一面が顔をだしてきて、私をてこずらせるという厄介な面も持っている。

フィナーレを飾る即席「三笠ダンサーズ」によるベトナム風ダンス!?

12月は何かと気ぜわしい年の瀬でもあり、今回はスピーチ以外の余興も入ったりして内容も少し変化してきたので、来年度から時期などを変更することにした。スピーチコンテストは4月、そして9月は文化祭としてダンスや劇をお披露目する、そんなイベントにしたい。……せっかく三年目まで続いたのだから、4回目、5回目を開催できるように願いつつ。

 

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