「大学生」と聞くと、多くの人は自由な時間を楽しんでいる姿を想像するかもしれません。しかし、私が現在通っている大学では、毎週たくさんの課題に追われる日々を送っています。私の大学は、欧米式の教育を取り入れており、そこでの経験を通して、私は日本の大学と欧米の大学の「学び」に対する考え方に大きな違いがあることに気づきました。そこで、この文章では、2つの学習スタイルの違いについて考えてみたいと思います。
まず、日本の大学は「入るのが難しく、出るのが易しい」と表現されることがあります。これは、多くの学生が人生で最も勉強するのが、大学に入るための「大学受験」の時期だからです。大変な受験戦争を乗り越えて入学するため、大学に入った後は解放感から、勉強よりもアルバイトやサークル活動に時間を使う学生が少なくありません。実際、全国大学生活協同組合連合会の調査では、日本の大学生の多くが授業以外の自主学習時間は週に5時間未満という結果もでています。成績も、普段の授業態度より期末試験やレポート一つで決まることが多いです。
一方、欧米の大学は「入るのは比較的易しいが、出るのが難しい」と言われます。私が経験しているのもこちらのスタイルです。学生には、毎週大量の読書課題やレポートが課せられます。そのため、学生自主学習に週15時間以上を費やすことも普通です。授業での発言やディスカッションへの参加も、成績の重要な一部です。そして、毎回の課題や試験で良い成績を取り続けないと、次の学年に進級できず、留年や退学になることも珍しくありません。卒業するためには、4年間ずっと勉強し続ける強い意志が必要になります。
このように、日本の大学は「入学」というゴールに大きなエネルギーを注ぐのに対し、欧米の大学は「卒業」というゴールまでのプロセスそのものを重視しているといえるでしょう。どちらのスタイルが良いということではありませんが、この違いを知ることは、異文化を理解する上で非常に興味深い点だと私は思いました。
2025年10月5日 モズ記者 記事