もしあなたがデータサイエンティストだったら

もしあなたがデータサイエンティストだったら、どんな毎日が待っているのでしょうか?ちょっと想像してみてください。

 あなたのもとには、会社や社会の色々な 「困った」が集まってきます。「どうして最近、この商品は売れなくなったの?」「もっと効率よく働く方法はないかな?」「この地域の交通渋滞を減らすアイディアは?」など、様々な問が飛び込んできます。

 まず最初に、あなたは“問い”をしっかりと理解し、どんなデータが必要か考えます。売上データ、アンケート結果、SNSの投稿、天気や人口の情報、、、、そして、企業でよく使われるのが財務諸表です。損益計算書や貸借対照表、キャッシュフロー計算書などから数字を集め、会社の経営状態や売上の傾向、コストの推移など、分析できます。

 データの収集には、様々なツールや技術が活躍します。例えば、財務諸表のデータはSQLでデータベースから抽出したり、PYTHONというプログラミング言語で、PDF形式のファイルから自動で読み込んだりします。最近では、AIを使って財務諸表の画像やPDFからから直接データを抽出し、分析することも可能です。また、PweBIのようなBIツールを使えば、財務データをグラフやダッシュボードでわかりやすく可視化できます。

 でも集めたデータはばらばらで、時には抜けていたり、間違っていたりします。あなたは、PythonのPandsライブラリーやSQLのクエリを使って、一つ一つ丁寧にチェックし、欠損値を補ったり、異常値を修正したりして、データをきれいに整えます。例えば、貸借対照表の合計があっているか、損益計算書の数字に不自然な点がないかを確認します。ここをおろそかにすると、後の分析がうまくいきません。

 データがそろったら、いよいよ分析の時間です。Pythonでグラフを作ったり、統計分析を行ったりして、数字の中に隠れているパターンやヒントを探します。「この商品は、平日よりも週末によく売れている」「雨の日は交通渋滞がひどくなる」といった事実が見えて来ます。PwerBIやTableauを使って経営層や現場のスタッフにも一回でわかるようにビジュアル化することも大切です。

 さらに機械学習やAIのモデルをPythonで作り、未来の売上や需要を予測したり、不正や異常な取り組みやリスクの兆候を見つけたりできます。

 あなたの分析結果は会社の新しい戦略やサービス、社会の課題解決に役立ちます。例えば、「この商品は若い女性に人気だから、SNS広告を強化しよう」「この時間帯は渋滞が多いからバスの本数も増やそう」といった提案ができるのです。財務諸表の分析からは、経営戦略の見直しやコスト削減、リスク管理など、経営判断に直結する示唆を得ることができます。

 データサイエンティストの仕事は、数字を扱うだけではありません。数字の向こうにいる人や社会を想像し、より良い未来を作るために行動する仕事です。もしあなたが、「データで世界を変えたい」と思ったら、データサイエンティストの道は、きっとやりがいにあふれています。このように、データサイエンティストは財務諸表などの企業データも活用し、SQLやPython、PowerBIなどのツールを使いこなしながら、データを集めて、整え、分析し、そして、会社や社会に新しい価値を生み出しているのです。

2025年7月14日 モズ記者 記事 

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