わたしの名前はビン太郎です。陽子先生がつけてくれました。ビンという名前はベト
ナムでは意外に多く、男にも女にもビンという名前がいます。
わたしが三笠塾に行くようになったきっかけは、三星の高井戸の寮で一緒だった留学
生と遊びに行ったからです。私はあまり勉強が好きではないし、三笠塾の陽子先生は
勉強しないととても怒る。すごく怖い。だから、あまり三笠塾には行きたくなくなり
ました。でも、日本語学校を卒業して、その後、どうするか困っていた時、三星の小
島さんも助けてくれたし、陽子先生は、勉強きらいなビン太郎が行かれる学校はここ
だけだ!と専門学校を探して、試験の準備までしてくれました。面接のためにクオン
先生に頼んで、スーツを買いに行ってくれたり、面接の練習をたくさんしました。専
門学校に合格した時、陽子先生はすごく喜んでくれました。
専門学校でもあまり勉強しなかったし、大好きな女の子と遊びに行ったりしていて、2
年生の夏休み頃、もう卒業は無理と学校から言われ、本当に困ってしまったとき、陽
子先生と石田先生は学校の先生と直接話をしてくれて、私はやっと卒業できました。
卒業できることになった時、クオン先生が今の仕事場を紹介してくれて、私は今、ま
じめにたくさん働いています。
わたしが 2 年経ったらこの職場辞めて、先生の近くに引っ越しするねというと、先生
は来なくていい!それよりうんと頑張ってその会社の社長になりなさい、といいま
す。この仕事場で仕事をして 1 年が経ちました。寂しくて仕方なかったあの頃とちが
って、今、私はさびしくない。
2024 年 8 月 チャンクアンビン(ビン太郎)