秋は果物が美味しい、と人は言う。特に日本の秋は、季節感を感じる果物をはじめとして、食べ物が次々に登場。しかも日本人の職人の成せる業。この美味しい果物がさらに美しく、美味しそうなお菓子に化ける。美味しい果物、美味しそうに化けたお菓子に舌鼓を打つ。日本人でよかった、と人は言う。
陽子先生の味覚は、多分、大方の日本人とは違う。大方、と遠慮がちに言うのは、案外、陽子先生みたいな味覚変な人間も周囲にいるかもしれないからだ。秋の味覚も陽子先生には縁がない。調理、料理はするが、あまり食べない。
秋の味覚とは全然関係ないけど、のりせん(のりのついた煎餅)は好きだ。これを食べる時、日本人でよかった!としみじみ思う。