ハノイ近郊にバッチャンという村がある。焼き物の村だ。日本でいう瀬戸とか有田とか信楽とか、そういう所。3回ほど訪れているが、そのたびに別の面白さを経験できる良い場所。今回は2023年に完成したバッチャン焼き会館?を見学。(というのも外は暑くて、とても村の焼き物やを見て歩く気になれず、太陽さんは屋内でいろいろな体験ができるこの施設を撰んでくれた。バッチャン焼きはあらゆる焼き物を包括する。正に包括という言葉がふさわしい。写真のような置物。この猫の置物の優しい目線はとても暖かい。また、この会館内にはベトナムの歴史を写真やスライドで説明するコーナーもあって、珍しい写真をたくさん見ることができた。
一方、日用品として使うお茶碗やお皿の類もとても安い値段で大量に売られている。前回も前々回も村の小売店でお茶碗を買った。ひとつ50円とかそんな値段だ。模様付けでよく見るのはトンボと蓮の花。また、結婚式の引き出物として花瓶や物入をいただたこともあった。
ベトナム人の食事習慣で面白いと思うのは、揚げ春巻きや魚、肉の塊をハサミでバキバキ切ること。そして、取り皿ならぬ取りお茶椀を使うこと。ごはんをお茶碗によそい、おかずをその上にのせて食べる。ある程度たべたところで、スープや麺類を同じお茶碗によそう。お茶碗ひとつで全部、片が付く。
このところ陽子先生のベトナムでの食事は結婚式の宴会料理か洗練されたレストランということがほとんどだ。自宅でお母さんの手料理をごちそうになることはなくなってしまった。そういう時、彼らはお茶碗を使う。そうそう、三笠塾の食事もあまりお皿を使わず、お茶碗ですべて済ます。そんな時バッチャン焼きのお茶碗(トンボや蓮の花の模様いり)は大活躍する。