映画のタイトルにもなったし、陽子先生的には、2012年の母とのロシア旅行を思い出す言葉だ。6月20日ころ、7月に手術を控えて、陽子先生のお母さんは悩んでいた。”手術は痛い。でも手術しないともっと痛い目にあうよと言われてる。”どうしようどうしよう。そういうお母さんに陽子先生はロシア旅行を提案した。お母さんは絵画が大好き。ロシアには素晴らしい絵画がたくさん陳列された美術館がある。それに、ロシアは美しい国だ、(と聞いている)。
別に、6月の夏至の時期を狙ったわけではないのだが、手術との兼ね合いをみて、6月半ばから10日間ほどのロシア旅行に二人で出かけた。ちょっと誇らしかったのは、この旅行を陽子先生はお母さんの誕生日祝いのプレゼントにすることができたこと。きっとすごく喜んでくれる。本人以上に実は陽子先生の期待は高まっていた。
ロシアは緯度が高い。冬場は厚い氷に覆われ、雪がたくさん降り、午後3時には真っ暗になってしまう。ところが、夏至のこの時期のロシアは、夜中の12時でも昼のように明るい。これは経験してみないとわからないことだが、とてもショッキングなことだった。夜中の12時過ぎても明るくて、コンサートが終わった後、ホールの外にでてもピッカピカの昼の太陽が輝く。思ったより気温が高く、みんな袖なしの薄い洋服とサンダル履きで歩いている。街中のそこここに噴水があって、水煙を上げている。
とロシア旅行の話になってしまった夏至のこと。ふと空を見上げるとまだ7時なのに、空が明るい。午後7時の目黒新橋からの景色、こんなに明るい!