私は、2017年の1月末にハノイに行きました。ハノイの大学訪問をいくつか計画していました。大学の先生が面談の日を指定してきたのは1月27日。その日を基準に日程を組みました。ところが行ってみてびっくり。ハノイは年末でした。どこもかしこも新年を迎える準備で大忙し。会社は昨日で営業はおしまい。納会真っ盛り。一緒に飲みましょう、あなた仕事に来たの?さすが日本人、お正月も仕事しますね。などといわれて、帰国の日はまさに大晦日で、レストランもみんな休み。まともに空いているのは、空港とホテルくらいでした。
親切にお付き合いしてくださった友人につれられて、年末のハノイの市場や商店を見て歩きました。一般の家庭で豚を一頭つぶして、あらゆるお料理を作る様、今では私もすっかりなじみになったベトナムの粽もたくさん作っていました。学校が休みになってはしゃぎまわって遊ぶ子供たち、ベトナムでは大人もお年玉あげますね。あなたにもあげますよ、といわれて困ってしまいました。30年くらい前の日本のごく普通のお正月の風景がそこにはありました。こういう経験はなかなかできない、ととても楽しかったのを今でも覚えています。
あれから2年たちました。ベトナムはすごい勢いで変化しています。
今年のテット(旧正月)は2月5日でした。日本にいる三笠塾の生徒さんたちも2月5日はそわそわ。もともと集まってみんなでご飯を食べるのが大好きなベトナム人たち。時々、羽目をはずして先生たちに怒られながら、日本でもテットをお祝いしています。そして最後には必ず、陽子先生とご家族に良いことがたくさんありますように!と祝福してくれます。
日本の干支とベトナムの干支 厳密にいうと、干支は十二支と十干の組み合わせを言いますが、私たちが普段使うのは十二支の部分だけです。さらに本来の十二支は節分から次の年の節分までの生まれの人をその年生まれと言います。1月と2月2日生まれまでは前年の干支になります。私の父は1月11日生まれですので、前年の生まれということになります。十二支は”ねずみ””うし””とら””うさぎ””たつ””へび””うま””ひつじ””さる””とり””いぬ””いのしし”です。でもこれは日本の十二支です。ベトナムでは”うさぎ”は”ねこ”、”ひつじ”は”やぎ”、”いのしし”は”ぶた”。なのだそうです。そして今年はぶた年です。
ベトナム人は豚肉が大好き。ぶた年生まれをいやだとは思わないみたいです。なぜ?いやじゃないの?と聞くと、豚肉はとってもおいしい、だからぶた年なのはうれしいんだそうです。ぶた年にちなんで今年は豚肉をたくさん食べることにしましょう。