十五夜と十三夜

夏至(げし)という1年のうちで最も昼の時間が長い日というのは、現在の暦だと6月の後半である。2012年6月に母のたっての希望でロシアに行った。母はエルミタージュ美術館に行きたい。行かれないと死ぬに死ねない、と私に訴えるので、ガンの手術を2週間ほど先延ばしにしてもらって、2人でロシア行きのツアーに参加した。おりしも夏至の頃。緯度の高いロシアは昼時間が恐ろしく長く、夜中の12時近くなってもまだ昼間のように明るい。温暖化の影響でか案外暑くて、寒さに備えてたくさん持っていったセーターなどの冬服は全く役に立たず、公園や広場のそこここで両肩丸出しの薄い衣装の花嫁がたくさんいた。

この夏至の夜のことを十二夜という。シェイクスピアがこの題名の戯曲を書いている。舞台はギリシャのアテネ。

お月見は十五夜と十三夜。お月見にはお団子がつきもの。十五夜は芋名月で、サトイモを使う。なぜならサトイモは子供みたいな小芋がたくさんできて、子だくさんの象徴だから。一方。十三夜は栗名月。栗はひとつの、いがの中に3つ実が仲良く並んで入っている。兄弟仲良く?こちらも子孫繁栄を表す。

秋の夜に、都会でも天空にぽっかり浮かぶ月を見ることができる。

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